ヴォルフガング＝アマデウス＝モーツァルト作曲 1778年作曲
171717HITキリリク曲です
「きらきら星」 というと、おそらく皆さんご存知の曲ですね。 私の場合はおそらく幼稚園でやってたお遊戯の曲だったと思います。 もうちょっと大きくなると、 「ABCDEFG……」 とアルファベットを嵌めて歌う替え歌に出会い、 中学生になったときに Twinkle, twinkle, little star, How I wonder what you are! Up above the world so high, Like a diamond in the sky. Twinkle, twinkle, little star, How I wonder what you are! と、英語の歌詞を習い、それがほんとのほんと、はじまりのはじまりなのだと確信していました。 なので、この『きらきら星変奏曲』に出遭ったときには 「モーツァルトも随分可愛い童謡をもとにして変奏曲を作ったんだなあ。 面白いなあ」 と思っておりました。 しかし、調べてみると全然違っていて仰け反る羽目になりました。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ そもそも、英語の歌詞は イギリスの詩人、ジェーン・テイラーさんがの1806年に書いた詩 “The Star” による替え歌で、モーツァルトが変奏曲を書いてから数えても８年間たっています。 本家の曲は18世紀末にフランスで流行していた歌で、童謡ではなく恋愛の歌だったそうです。以下歌詞をあげておきます。 AH! VOUS DIRAI-JE MAMAN? １ Ah ! vous dirai-je, maman, Ce qui cause mon tourment? Depuis que j'ai vu Silvandre Me regarder d'un air tendre, Mon coeur dit a tout moment: Peut-on vivre sans amant? 2 L'autre jour, dans un bosquet Il me cueillait un bouquet; Il en orna ma houlette, Me disant: Belle brunette, Flore est moins belle que toi, L'amour moins epris que mois. 3 Je rougis et par malheur Un soupir trahit mon coeur; Le cruel, avec adresse, Profita de ma faiblesse: Helas! maman, un faux pas Me fit tomber dans ses bras. 4 Je n'avais pour tout soutien Que ma houlette et mon chien; Amour, voulant ma defaite, Ecarte chien et houlette: Ah! qu'on goute de douceur Quand l'amour prend soin d'un coeur! Ah! vous dirai-je, Maman, 題名の 『AH! VOUS DIRAI-JE MAMAN?』は 『ああ、ママ聞いてちょうだい』 ということで、歌詞は 恋に悩む娘が母親に恋の切なさと喜びをひたすら訴えている内容です。 (管理人、フランス語は全く読めませんので、興味がある方はネットで検索をかけてみて下さい。いくつかのサイト様で日本語訳を載せていらっしゃいます。) しかし、“恋の歌”がベースになっているとわかると、この変奏曲そのものに対する気持ちがなんだかちょっと変わってくる気持ちがしますね…… いや、元がどうであっても、私の頭の中では星が可愛らしくキラキラ瞬いているイメージは、これからもずっと続いていきそうですが。 (ビゼーの「小さな木の実」と同じですね) 12個の変奏曲は、原曲の面影を色濃く残しているもの、そうではないもの、いろいろですが、８番変奏曲は「赤い靴 はいてた…」 という童謡「赤い靴」に少し似ているということで、特に取り上げられる ことがあるようです。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ キョウ様にリクをいただいて、打ち込みを始めたのですが、 曲は基本に則った形式で、音も単純でしたが、予想より長く、数えてみたら、630小節越えてました。 そして、今回は全ての『くりかえし』を楽譜に忠実に行っておりますので、 全部通すと怖ろしく長い曲になっております。 本当に半端なく長い曲になっております!! ……そして微妙な強弱をつけておりませんので、ほとんどBGMになってしまっておりますです。……ちゅうか、真剣に聞いていただくと、ボロが出まくりですので、ほんとうに「環境音楽」としてお聞き下さい。 |